製造業と言っても、世界のトヨタから、社長1人でネジを作る会社まで、さまざまな企業があります。そのIT化も様々です。そこで、どのような規模の製造業においても変わらないビジネスの基本とIT化の関連についてご説明いたします。
低コスト購買
資材調達をする際、許容品質の範囲でいかに安く購入できるかと言うことが、製品価格や企業利益に反映されることは、言うまでもありません。"マーケットプレイス"と呼ばれるWebサイトでは、売りたい企業と買いたい企業の情報が公開され、お見合い(マッチング)が行われます。また、一時的な商品売買だけでなく、このお見合いがきっかけで優良企業との付き合いが始まるという可能性も出てきます。
販売チャネルの確保
特にセットメーカーの下請けと言われる製造業者は、「ケイレツ」という枠の中で、メーカーからの価格引下げ、短納期・高品質・小ロット生産などの厳しい要求にさらされてきました。しかし、その反面ケイレツ内に居ることで、仕事が途絶える不安に直面することはありませんでした。
現在多くのメーカーでは、ITを利用した部品・資材調達を、ケイレツにとらわれずに行っています。これらに応募、参加することにより、過去の取引関係や人間関係など縛られない販売チャネルが確保されます。
きめ細かな顧客サポート
見込みユーザ、既存ユーザに限らず、きめ細かなサポートが必要です。電子メールやWeb サイト等の活用と連携、顧客データベースの構築とその情報活用などにより、ユーザ毎にきめ細かなサポートが行えます。
まとめ
製造業にとって、FA(Factory Automation)をベースにした生産管理や在庫管理、原価管理など、情報システムを利用して行う「情報システム化」はいまや常識です。今までおこなってきた「情報システム化」は、業務をコンピュータで行うことによる業務効率の向上が目的となります。それに対して、これおからの「IT化」とは、情報通信技術を駆使して、あらたなビジネスモデルや事業展開を創出し、成果を挙げることが目的となります。「IT化」の推進には、トップダウンで行うことが、成功の秘訣です。
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