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HOME > 法的支援 > 中小企業経営革新支援法

index このページでは、創業支援コンサルタントである石渡コンサルティングの石渡草平代表が創業企業に対する中小企業経営革新法についてご案内します。

中小企業経営革新支援法
制度の背景 - 本法の特徴 - 本法の対象者 - 計画の承認手続の流れ - 経営革新計画の内容
経営革新計画の経営目標 - 主な支援策の内容 - Q&A


概要
現在、我が国においては、産業の太宗を占める中小企業自らの積極的な経営革新(新たな取組による経営の向上)により、日本経済全体の活力ある発展を牽引していくことが期待されています。同時に、消費者ニーズの多様化、価格競争の激化、情報化、国際化の進展の中、消費者のニーズに合った新商品の開発又は生産、新サービスの開発又は提供による経営革新は、個々の企業にとって非常に重要な物となっております。更に、生産方式又はサービスの提供方式の開発等による経営革新も重要性を増しております。このような状況の下、本法律により中小企業における経営革新を支援することとしております。

体系図

1)全業種での経営革新を幅広く支援 今日的な経営課題にチャレンジする企業の経営革新を全業種にわたって幅広く支援します。

2)柔軟な連携体制での実施
経営資源・得意分野に限りのある中小企業の経営革新には、他者との柔軟な連携関係を最大限活用することが不可欠。このため、中小企業単独のみならず、異業種交流グループ、組合など多様な形態による取組を支援します。

3)経営目標の設定
事業者が経営の向上に関する目標を設定し、その経営目標を達成するための経営努力を促す制度です。このため支援する行政側でも、計画実施中にフォローアップ調査を行い、対応策へのアドバイスを行います。

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対象者
表1.表2.に掲げる中小企業者又は組合等です。

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認定申請の手続
経営革新計画の承認を受けるためには、以下のような手続が必要です。

1)都道府県担当部局等への問い合わせ

・対象者の要件、経営革新計画の内容、申請手続、申請窓口、支援措置の内容等、ご相談下さい。なお、案件によっては、都道府県でなく、国の地方機関等、あるいは本省が窓口となることもあります。

2)必要書類の準備、作成

・計画承認申請書(都道府県または国の担当部局に用意してあります。
http://www.chusho.meti.go.jp/chu_top.htmlからダウンロード可能)

・申請書への記載(経営革新計画を策定の上、申請書様式に従って記入)

・都道府県担当部局、都道府県等中小企業支援センター、地域中小企業支援センター及び商工会・商工会議所等で計画の策定の助言等を行っています。

3)各都道府県担当部局、国の地方機関等への申請書の提出

・申請書提出先は、案件のよって決定されます。

・本法に関連する債務保証、融資、補助金等を利用する場合には、計画申請と平行して当該関係機関と密接な連絡をとることが適当です。

4)都道府県知事、国の地方機関等の長の承認

・その後、支援機関等による審査を経た上で、助成措置等が決定されます。

・計画開始後、フォローアップのために、計画進捗状況調査等が行われます。

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認定申請の流れ
経営革新計画の承認を受けるためには、以下の内容に沿った計画である必要があります。

1) 承認の対象となる経営革新計画の内容としては、新たな取組によって当該企業の事業活動の向上に大きく資するものであり、概ね以下の4種類に分類されます。

イ 新商品の開発又は生産
ロ 新役務の開発又は提供
ハ 商品の新たな生産又は販売方式の導入
ニ 役務の新たな提供の方式の導入
  その他の新たな事業活動

2) このような「新たな取組み」については、多様なものが存在しますが、「新たな取組み」とは、個々の中小企業社にとって「新たなもの」であれば、既に他者において採用されている技術・方式を活用する場合についても原則として承認対象とします。 ただし、業種ごとに同業の中小企業(地域性の高いものについては同一地域における同業他社)における当該技術導入状況を判断し、それぞれについて既に相当程度普及している技術・方式等の導入については承認対象外となります。

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認定者への支援措置
1)経営革新計画の計画期間について 承認の対象となる経営革新計画の計画期間は3年間から5年間です。

2)経営目標について 経営向上の程度を示す指標としては、
イ 付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費
ロ 一人当たりの付加価値額=付加価値額/従業員数
*付加価値額=営業利益+人件費+減価償却費

3)承認の対象となる経営目標 経営革新計画として承認されるためには、上記のいずれかの指標について、5年間の計画の場合、計画期間である
5年後までの目標伸び率が15%以上である必要があります。
なお、計画期間が3年間の場合は9%以上、4年間の場合は12%以上の目標である必要があります。

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認定者への支援措置
経営革新計画の承認を受けた事業者に対しては、以下の支援策が用意されております。なお、各支援策は、計画とは別に個別審査を受ける必要があります。
1)中小企業経営革新事業費補助金

(補助対象)
  イ 新事業同行調査事業
  ロ 新商品又は新技術の開拓事業
  ハ 販路開拓事業
  ニ 人材養成事業

(補助率)
  2/3

(補助額)
各都道府県により異なる場合があるので、担当部局にお問い合わせ下さい。
東京都の例:2000万円上限、神奈川県の例:1333万円上限

2) 低利融資制度

中小企業経営革新等支援貸付制度
(中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、商工組合中央金庫)
イ 貸付利率
設備資金、長期運転資金:特別利率(3)
ロ 貸付限度額
個人又は法人:設備資金 7.2億円(うち長期運転資金2.5億円)
組    合:14.4億円〜24億円
国民生活公庫:設備資金7200万円(うち運転資金4800万円)
ハ 貸付期間
設備資金  :原則15年以内(うち据置期間2年以内)
長期運転資金:原則5年以内(うち据置期間1年以内)
ニ その他
・直接貸付において担保が不足する場合は、事業の見直しを考慮し、8千万円を限度として一部免除が受けられるなどの特例があります。(中小企業金融公庫、商工組合中央公庫)
・第三者保証人及び担保がる不足する場合は、ご家族や社内の方など保証人とする制度があります。(国民生活金融公庫)

3)税制措置

・設備投資減税
・欠損金繰戻還付
・試験研究関連税制
・特別土地保有税非課税

4)高度化融資制度
5)信用保証の特例

承認された計画に従って行う事業に必要な資金について特例措置を講じます。

イ 運転資金等の事業資金に関し、通常の付保限度額と同額の別枠を設定します。
    付保限度額
別枠
普通保険
企業 2億円
+2億円
  組合
4億円
+4億円
無担保保険
  8000万円
+8000万円
特別小口保険   1250万円 +1250万円

ロ 承認された計画に従って行う事業に必要な資金のうち、新事業開拓保険の対象(研究開発費用)となる
ものについて付保限度額を引き上げます。
    付保限度額
新事業開拓保険
企業
2億円→3億円
  組合
4億円→6億円

6)中小企業投資育成株式会社の特例
7)「新規・成長分野雇用創出特別奨励金」制度

職業訓練を行う場合、次の奨励金が支給されます。
・事業主に対して実施奨励金が
  OJTにより実施されるもの:24,100円/月
  座学が訓練時間の1割を超えるもの:90,000円/月
・受講者に対し受講奨励金が
  訓練を受けた日数に応じて1日当り 6,500円

詳しくは(財)高年齢者雇用開発協会のHP(http://www.assoc-elder.or.jp/


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Q&A
Q1:県外の仲間と異業種交流グループを作っています。新製品を開発し、開発後はそれぞれ役割分担を決めて共同で事業化して行きたいと考えていますが、このようなグループ活動に対する助成策はありますか。
利用可能な施策の一例として、「経営革新支援法」をご紹介します。
既にご存知の方も多いと思いますが、経済的環境の変化に即応して中小企業が行う経営革新については「中小企業経営革新支援法」による支援があります。本法による支援を受けるためには、まず、事業者自らが経営革新の内容を記した計画(経営革新計画)を策定し、経済産業大臣等(国)または都道府県知事の承認を受ける必要があります。経営革新計画の実施主体は、単独の中小企業者のみならず異業種交流グループ、組合等との連携等多様な形態での取組みが可能となっています。

Q2:経営革新計画が承認されるためにはどんな要件が必要となりますか。
(1)新商品の開発又は生産
(2)新役務の開発又は提供
(3)商品の新たな生産又は販売方式の導入
(4)役務の新たな提供の方式の導入といった新たな事業活動に取組むことにより、3年から5年の事業期間内に、3年なら9%以上、4年なら12%以上、5年なら15%以上の付加価値額の伸びが達成できるような計画であること等が要件になります。

Q3:承認者が国と都道府県知事になっていますが、その違いを教えて下さい。
単独の中小企業者の経営革新計画及び地区や申請者が一つの都道府県に限られる組合・グループ等の経営革新計画は都道府県知事の承認となります。それ以外の場合、具体的には、地区や申請者が複数の都道府県に及ぶ組合・グループ等の経営革新計画は国の承認となります。

Q4:グループ活動等共同申請の場合に特に気を付けるべき点はありますか。
役割分担を明確にし、参加者全員が主体的に計画の実現に係わることによって、それぞれに経営革新が図られることが重要です。

Q5:支援策の内容を教えて下さい。
1.補助金制度
2.中小企業金融公庫、国民生活金融公庫等の政府系金融機関による低利融資制度
3.信用保証協会による信用保証の付保限度額の特例の適用設備投資減税等の税制措置等の支援制度等があります。

ただし、計画の承認は支援措置を保証するものではありません。計画の承認を受けた後、支援機関等による審査が必要となります。

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