IT導入の最大のねらいと成功の条件は何ですか。
A1. データベース・マーケティングの威力
かって、セブンイレブンがPOS(販売時点管理システム)を導入し、「売れ筋、死に筋情報」を本格的に活用し始めた時に商店街の店主の皆さんは、どのように反応したでしょうか。「その程度のことは、何時も自分の頭の中にある」と思っていらっしゃる方も多かったのではないでしょうか。その結果、商店街の中には、情報化が遅れた方も多かったのでは ないでしょうか。一方のセブンイレブンは、ほぼ商圏を掌握したのです。これこそ、まぎれもないIT による「科学的情報管理法」を活用したデータベース・マーケティングの威力でした。情報化の基本は、情報を「持っていること」ではなく、「有効に活用すること」です。活用すれば、必ず次の展開に結びつきます。新しいビジネスプランの創造を生み、その循環が企業革新をもたします。ITは、そのための有効なツールなのです。
2. 成功の条件は、「脚下照顧、現状否認」
ITの最大のねらいは、「たゆまぬ経営革新」を実現するための基盤づくりです。そのための成功の条件は、何でしょうか。
第一に、基本的な点として、現状にこだわらない柔軟な姿勢を持つことです。従来の硬直的な組織や権限、人事や待遇、紙やハンコにこだわる古い企業文化の改革が必要です。
第二に、具体的な点として次の事項を参考にしてください。
(1)実態をよく分析して、導入の優先順位を決定する
(2)あくまで主体は、現場である(メーカでもトップでもない)
(3)中・長期視点を見極めての費用対効果の重視
(4)「IT推進委員会」の設置。委員長は社長クラスとし、ワーキングは実務やシステムに堪能なメンバーで構成
(5)社内のPRを丹念に行い、必要に応じワーキング・グル−プを増やす。社員全体のモチベーション(ITへのやる気、参加意識)の高揚を図る
(6)すべて自社で装備するというのでなく、場合によっては、ASP(最新ソフトの貸し 出し)などの活用も検討する
J-Net21 関連コンテンツ
情報パーク>IT活用コンテンツ
関連URL
日経文庫(IT活用の実際)http://www.nikkei-bookdirect.com/
|
|