相談者

研究開発型ベンチャー企業
設立3年目、環境関連技術の研究(例えばバイオマスボイラーの開発)
開発資金が足りない、従業員3人は全員役員であるが手弁当
 
次の質問をする。
  1. 技術の内容について確認
  2. 現在どの段階か確認(研究段階、製品開発段階、事業化段階)
  3. これまでにどのような研究開発を行ったか
  4. 今後の開発計画は
  5.  競合他社との技術の相違
  6.   特許性
  7.  研究開発体制及び研究者の経歴・実績
  8. 他社との連携
  9. 事業化について:マーケティング戦略や量産等のスケジュール
  10. 売上・利益計画、資金計画
  11.  必要な資金額と調達方法
  12.   これまでの公的支援制度の利用実績
 
上記は正にSWOT分析と事業計画そのものである。
保有する経営資源と事業計画を理解した上で、企業に必要な支援をアドバイスする。
この段階で開発企業が最も重要視しなくてはならない情報の一つは市場ニーズ情報である。
開発の段階でこのニーズを見据えていないと開発後の事業化は危うい。事業化の可能性が低い技術はどれほど優れていても投資や支援対象になりにくい。
事業を行う場合の成否の要素として経営者の資質が非常に大きいのは、上記のような事業計画を含む自社の分析と事業を取り巻く環境の分析など多くの問題に対する判断力、意思決定力が継続的に要求されるからである。
 
アドバイスを提供するためには、相談者の準備の度合いにもよるが、多少の時間や回数も必要である。
― 続く ―